妻は元バスガイドである。
「道路は全てつながっている。道に迷ったら戻ればいい。でも大丈夫、つながってんだから。」との強い信念と天才的な方向感覚で行きたいと思ったところに行けなかったことがない。
いつも「はいはい」と言いながら、付いていく。
僕は残念ながら、若干方向音痴である。
本日は次男と自転車で町田から玉川学園に向かったのだが、iPhoneで最初に方向を確認しておきながらあさっての方向に突っ走ってしまった。
途中で「こら、ちがうとこ走っとる」と気づいたのでよかった。
到着予定地まで、本来なら30分で着くはずが1時間近くもかかってしまった。
寒い中、次男には迷惑をかけてしまった。
おまけに、坂の連続である。
精神的にも肉体的にも疲れた。
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方向音痴の人間は結構いるようだ。
先日テレビで片平なぎさが、引越しして9ヶ月たつが自分の家に帰るのにナビゲーションを使っていると言っていたが、僕は笑えない。
前に住んでいた所の話だが、引っ越した翌日、自分の家の方向が分からなかった男だからだ。
景色は案外アテにならない。
もちろん、ここを右に曲がる(だから帰りは左に曲がる)とかの記憶もよろしくない。
何度も繰り返すうちに、右と左も分からなくなるからだ。
目安になる大きなもの(ガソリンスタンドとか街道の名前入立て看板とか)を覚えておくのは良い方法だが、本日はその看板自体を、別の道の記憶とリンクさせてしまった。
千と千尋の銭婆が言っていたが、「一度起こったことは忘れない。思い出せないだけ。」だそうだ。
そう信じて、明日も突っ走ろう。
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道の間違いなら、戻って行き直せばいい。
進学や就職も同じことのような気がする。
もし間違えていたのなら、直せばいい。
でも、間違いでなくって、「やっぱこっちがいいな」というのは直しようがない気がする。
もしくは、かえってよくない道に踏み込む確率が高い気がする。
もちろん、そうなってしまうことは本人の勝手なのだが、日本中の人がそうなっては困る。
昨今はその前に、そもそも進学や就職ができない。
迷うことすらできない、スタートラインにも立てない。
誰が悪いのか分かっている。
私たち自身である。
毎日少しづつでもよいから、よい日本にするために何かしたいではないか。
自分のためではなく、誰かのために。
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